直前割引の宿 旅行会社は宿泊業界の重要な販売ツール

投稿日:2018年10月12日 更新日:




直前割引で宿を売ることが、本当に宿泊業界のためになっているのか?
旅行業界人としての苦悩がそこにあること、少しグチっぽくなるけど、聞いてもらってもいいかな。
サービス業では、一度引き下がった単価が上がることはなかなかない。

大概が、そのまま流されるように引き下げられ、いつしかそれが一般的な単価として世に認識されてしまう
もちろん、必要以上に単価を下げることは中長期的に考えれば、
宿と宿泊者、両方にとって決して良いものではない。
そもそも採算が取れていない単価であれば、宿側の体力は徐々に削られていき、
いつか倒産のごとき目にあうかもしれない

宿泊客を宿に呼び寄せるためには、直前割引は良いツールだったし、
その宿泊客が宿以外で地元に落とすお金で地域は潤っていたが、
肝心なホテルが潰れれば、そのサイクルも急にピタ、っと止まってしまう。
宿が幾つか地域で競合していればこそ、直前割引の宿のような宿泊割引料金ができていたが、
寡占された宿では、割引制度など淘汰されていき、
結局、宿泊者は割引を受けずに宿に滞在しなくてはならなくなる。
旅行業界は、航空業界や宿泊業界の、重要な販売ツールであり続ける。
とりわけ日本においては、一息にネットビジネスでの直売にはならず、
2100年ぐらいまでは旅行会社の販売網に頼らなくてはやっていけないのが、航空業界・宿泊業界だ。

その販売リーダーである旅行会社の一員として、直前割引の宿を過度に販売するのは気が引けるなぁ
適正価格が幾らなのか、まぁ明確な基準はないけど、割引ありきで、
正規運賃が形骸化されるのはあまり好ましいものじゃない。
正規運賃が高いなら、その価格自体を引き下げればよくて、
安直に直前割引の宿なんてプロモーションをすべきじゃないよね
直前割引で宿を売ることが、本当に宿泊業界のためになっているのか?
結論は、あまりためにはなっていないでしょ、ということです。
これからもまぁほどほどぐらいに、直前割引の宿は売っておきましょう。

直前割引の宿

直前割引の宿は、宿業界の常識を覆す
宿って何十年も同じ場所で、同じ設備で営業していると思われがちなんだけど、
所詮現在の世の中は、十年二十年もすれば環境変化が著しく、同じ顧客層が訪れるとは限らない

ハコモノ産業、装置産業である宿業界だが、数十年先を当て込んだ投資は、
宿にとっては不幸なリスクにしかならなくなっているのは、すでに宿業界の常識。
だからウチの宿は、直前割引宿としてもっとタイムリーに初期投資を
回収するような企画で宿を立ち上げるのだよ。

いいかな、この宿は老舗というブランドなんてどうでもいい
ブームになっている観光地に、きっと寿命は十年、あまり設備投資しない形で宿を出して、
直前割引プランをバリバリに売り出して、宿へとお客様を誘致する。
なにせ賞味期限ありの宿だから、短期的な利益を確保するためにあらゆる手を打つ
普通の宿が、地元との関係、実績と信頼、リピーター、
日本人らしい感傷を求めるのに反して、我が直前割引宿は、極端にビジネスライクだ。

宿業界の黒船、それが直前割引宿だと言われて久しい。
そんなのは日本の宿じゃないと叩かれても、一部の宿のように時代に合わずに倒産したり、
無残な姿をさらけ出すよりはマシだと、強い信念をもって、このまま直前割引宿を続けていくのさ

直前割引プラン宿泊

ラストミニッツ、当日割引をなんと容易に想い浮かべさせる、絶妙なネーミングなのか。
ラストディでもなく、ラストアウワーでもなく、ラストミニッツ。
そんな分刻みで迫られたら、誰だって当日割引に焦って、
宿予約したくなる気持ちを抑えられないよ。
京都に観光宿は数あれど、ラストミニッツで当日割引予約を受け付けた宿は少ない

まぁ、京都に観光に来る方は、ほとんどが前もって旅行計画を立ててくる方ばかりで、
直前で「あー行く所ないから京都でも行くかー」なんてノリは、あまりないっていうのもあるけどね。
ラストミニッツで当日割引の宿という考え方が観光客に生まれた時、
そんな我々の先入観をも打ち砕く発想が、ぽこっと、新しく生まれたのも事実だった。
それは、先に述べた京都の観光の仕方にも、当日割引の宿を利用して、
直前計画で京都を訪れようとする方が、近畿圏・中部圏から出てきたということ。

新幹線を使って観光に来る方は、そもそも新幹線代に当日割引はないから、
ちょっとコストメリットがなくて、当日割引の宿があっても決定的な効果はない
でも、高速道路が週末千円になったことで、近畿・中部からは、
移動手段も車なら安いし、その上、ホテルをラストミニッツの当日割引宿なら、
さらにコストが軽く京都観光ができる、そのことを知って、
それまで存在していなかったニーズが発掘され、結果的に、
京都でも当日割引の宿泊予約の実数が増えてきたのではありませんか。

宿だって嬉しいよ、当日割引料金で、多少の客室単価が下がっても、
とにかく100%に近い稼働率が欲しい。
稼働率がなくて、客室単価がいい数字でも、長期的には
やはり稼働率が高くてナンボの商売、一件ごとの単価や収益率は二の次なのが、宿ビジネスなのだから。
ラストミニッツが掻き起こした新しい需要が、宿業界を変えていく、より活性化させていく。

当日割引の宿

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