日本の国家予算の内訳 一般会計歳出予算83兆円の内訳は?

投稿日:2012年10月22日 更新日:




日本の国家予算の内訳を見ると、約83兆円ある一般会計歳出予算のうち、
60%の53兆円が租税収入であり、30%が公債金の25兆円になる。

一般会計歳入ではこの内訳の割合の推移が問題であり、
1970年には租税比率が89%だったものが、現在では57%程度になっており、
減少分を公債金によって賄っているのが分かる。

1970年には4%の公債依存度でスタートしたものが、年々数字が高くなってゆき、
現在では実に36%も公債による歳入をあてにしなければ
日本の国家予算を確保することができなくなっているのだ。

日本の国家予算の内訳

租税収入のうち、どの分野にどのぐらい課税して税収を得るかということは、
その国独自の文化が影響することも多いことから税は文化であると言われるし、
その国の経済発展によって、また時代によって変化する。
課税対象や金額は政治的妥協から決定されることが多い。
日本では所得税や法人税といった直接税の比率が全体の約6割を占め、消費税などの間接税は4割である。
国民が税金のどのぐらいの割合を負担しているかを国際比較してみると、
日本は37%であるのに比べ、フランスでは65%、スウェーデンでは73%と
日本国民の租税負担率は世界的に見て低いことが分かる。
それでは社会保障の財源は誰が負担しているのか?
日本では企業が46%程度と、個人よりも企業側が重く負担している。
ドイツでは企業が60%で個人が37%と、他のヨーロッパの先進国でも
企業に重く個人に軽い傾向にあり、日本だけが逆のかけ方をしている。
持っている者から多く取る、というものが日本の課税の考え方であり、
所得額が大きい人に対して日本の所得税は最低5%から最大40%と、6段階で課税率が高くなる。
ただし、日本で番付長者に乗るような人たちの多くが企業主であって、
個人は不安定な雇用や物価上昇に悩まされてなかなか収入が増えていない。
日本では法人に重く税金がかかっているという仕組みは分かったが、
本当にこれで税率のかけ方にバランスがとれているのだろうか?
そもそも租税には財源調達機能や資源配分機能のほかに、
所得再分配機能として高額所得者から重く課税して格差是正をすることや、
経済安定のためのビルトイン・スタビライザー(社会安定化装置)としての機能がある。

しかし、庶民も企業も税金を払っても便益を受けている意識を実感することが少なく、
企業は資本蓄積に走り、個人も生活費貯蓄に走りがちなのが現状であって、
政府による課税は当然と考えていても、政府の存在自体が必要悪、
なければ困る程度のものとしか考えられていない。
様々あるところのどこから税を取るべきか、明確な答えはないものであるから、
政府としては基幹税として所得税は上積みしたいというのが本音だろうが、
次に課税対象とするのはそれまで免税としてきた経済的弱者などが
目に付け易いことから、つい大衆課税の方向に走ってしまいがちなのである。
消費税が導入され、5%にあげられたのも、バブルがはじけた後に
所得税や法人税が落ち込んだ分の税収をそのままそっくり消費税が網羅しているように、
最終的に国家は大衆課税の道を選びやすい方向にある
日本の消費税は一律5%であるが、ヨーロッパでは標準税率は16-20%と高いものの、
食料品や電力などの生活必須なものに関しては軽減税率をとるなど、税金のかけ方を工夫している。
一律課税にした日本は別の考え方があるのだろうが、
バブル崩壊で落ち込んだ分をそのまま消費税で上乗せしようとした印象も拭い去れない。
中小企業は消費税などの増税分を販売価格転嫁できずらい状況にあり、どうしても弱者が損をしてしまう傾向にある。
所得税は弱者や個人からより多く取り、法人税はできれば下げたく、消費税は近い将来に上げたいのが政府の考え方だ。
金持ち減税の貧乏人追加税、格差社会が広がってゆくのを助長しているのが今の政府課税方針と言う事もできる。

国家予算の内訳とは一年間の国家収入・支出見積もりであって、国の顔である。
予算原則では単一性予算といって特定財源のように目的をはっきりさせておくこと、
一般会計と特別会計を分けてそれぞれのサイフを小さくしておくこと、
補正予算は特別ケースだけに許可すること、
想定できるあらゆることを予算に盛り込んで予算統計主義を取ること、
明瞭性をはっきりしておくこと、厳密性や正確性を重んじること、
事前に決めておくことを重視する、という原則がある。
加えて、予算執行にあたっては質的に移転不可・流用不可とし、
予算を余らせることも不可ならば他に回すこともできないというルールもある。
量的には決められた予算金額を超えることは許されないのだが、補正予算という例外はある。
時間的には単年度主義であるから、一年間でまかなうのが基本とされている。
ただし、近年では複数年にまたがる継続費もでてきていることから、
原則と運用とが表裏一体で動いており、厳密なルールとは言うことができないだろう。
予算編成には政治的な駆け引きがあり、
それぞれの利権機関による予算の分捕り合戦をまとめる、妥協の産物である。
予算機能としての会計統率機能では国家予算の内訳を無駄なく活きるように配分し、
行政機能ではそれを有用に使うようにする機能がある。
財政政策機能は国家予算の使い道の順序を決め、
法的機能では法律をもって予算の使い道を監視しているのである。
経済政策的機能は政府が抱えている課題を
どのように予算執行のなかに反映させて問題解決を図ってゆくか、ということだ。

日本の国家予算の内訳

政府は一般会計、特別会計、政府関係機関予算、
特殊法人・許可法人予算という複数種類の予算を持っているが、
一般会計から次にゆくにつれて国会などのチェック機能も弱くなってゆくので、
問題があるものはわざと一般会計をはずして特別会計にするなど、予算隠しをしがちなところがある。
日本の国家予算作成には各省の課単位が毎年5~6月ぐらいに要求する数字をまとめ、
それを課から局、官房、省・府が取りまとめて、全大臣の閣議での最終決定という流れをとるが、
もっとも大事なのは最細単位の各省各課単位で決める時期であって、
何故ならその上や、上の上になると下から上がってきたものをあまり議論せず、
ただ黙認するだけの傾向があるからだ。

これが日本の国家予算の内訳を決める大事な仕事かと思うと、涙が出てくる。
あるいは、結局は省ごと課ごとの予算の分捕りあいの調整になっているので、
実情とはかけ離れたところで削減されたりするからだ。
通常国会や予算委員会、会計検査院などでは限られた時間の中で、
十分な時間をかけて審議されることなくスルーすることが多いのだ。
日本の財政投融資では、国の資金運用をしている。
郵便貯金や年金貯金、簡保などは国民を担保とする資金運用だったが、
郵便局の解体によって変動していった。
税金は無償、財政投資は有償であるが、この財政投資は第二の予算確保として財政策の一環である。

金融公庫・道路公団・技術開発・国際協力など民間ニーズのため、
国家は40兆円ほどを投融資しているが、この財政投融資は補正予算で追加することもできるし、
無駄を省いた国家予算の内訳割り当てなのかどうかは疑問が残るところである。
中央政府と地方自治体の税制を見てみると、中央政府は防衛や外交というものを担当し、
地方が生活に密着した行政サービスを行う。
仕事の割合としては地方自治体のほうに大きな割合が分担されており、地方には地方ごとの多様性があるのに、
日本では中央集権的な財政がなされている傾向が強く、
中央から均一的に予算が配分されるために格差が表面化せず財政不足にはなりにくい。

一方でこのことが中央政府のほうに強い権限を与え、
地方は中央の顔色をみながら活動しないと予定されていた国家予算がもらえない
ということがありながら仕事をしているのでそこに無駄が生まれる余地がある。
税源移譲という動きがあり、それまでの中央政府に税収が集中的に入ってくることから、
少しずつではあるが都道府県や区市町村に直接入ってゆく税額は増えている。
消費税も5%のうち、1%は直接地方におちるようになった。
ただし、日本の地方税収はヨーロッパ先進国と比べて遥かに低く、
日本国家予算はいまだに中央集権的な税収方法をとって、中央が権限を持って地方に分配し、
そのことで中央が国家全体をリードしようとする姿勢が見え隠れするのである。
近年では地方分権を推進しているとはいえ、日本はまだ中央集権的国家の色合いが濃い。
今でも中央政府と都道府県が同じ行政で重なっている点があり、無駄はある。
税財政の分配権利は中央政府が明確な権限を持っていることによって
地方の独自性が出にくい体制になっているし、地方からの分配根拠もあいまいなのである。
中央便りの地方では、地方税収減の乏しさにつながっている。
将来的には各地方がいかに独自性を発揮して健全な地方財政を確立するのが急務であり、
中央からばら撒かれるだけのスタイルの打破が
中長期に渡る地方財政健全化の道であると思うのだよ、私は。

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