青釭の剣と趙雲 三国志・長坂の戦いで救った阿斗劉禅

投稿日:2018年10月16日 更新日:




趙雲の幸運。
あの長坂の戦い、大混乱の最中に劉備夫人を見つけて、阿斗劉禅を救うことができた。

趙雲にも言い分がある。
俺は、最強の武将・呂布と戦うことができない時代に大人になった。
不運極まりなし。
関羽雲長が、張飛翼徳が羨ましい。

だからこそ、伝説は自分で創る。

麹義だ、裴元紹だ、高覧だ。
雑多な将と一騎打ちで勝っても、呂布と互角に戦ったこと以上の評価はされない。

俺の名をあげる踏み台は、青釭の剣だったな。
倚天の剣を持つ英雄・曹操と、その双剣である青釭の剣を手にした趙雲。
武人としての名誉は曹操から得られないとしても、将軍としては最高峰の曹操と、双剣を二分する運を俺は得た。

長坂の戦いの際、戦場で部下が拾ってきた宝剣に目を止めて、高値で買った。
既に阿斗を救う大功を上げていたが、
加えてそんな青釭の剣を俺が戦場で敵から奪ったという派手な功績を2つも宣伝すれば有名になれると思って。

阿斗と青釭の剣。
死地は好機に。

 

青釭の剣

 

曹操の怒りが怖い。
自分たちの首が飛びそうな恐怖を感じる、心底から。

青釭の剣をなくした。
おそらく、戦場のどさくさで仲間の誰かに盗まれたと思うのだが、そんな自分たちのミスをあの曹操に言うわけにはいかない。

上手い言い訳を作らねば。
名のある将に強奪されたとするしかないだろう。
才能ある人を愛する曹操のことだ、悔しいどころから美談として扱ってくれる。

劉備軍の名のある将って、人が限られるじゃないか。
さすが関羽だと、関羽好きの曹操が違った方向に反応してしまい、ウソがばれる。

張飛か?
あいつだと爽やかさがなくて、曹操は何故か怒って我々を責めるかもしれない。

新しく出てきた趙雲という男にしよう。
困り果てていた夏侯淵と夏侯惇は、そういうストーリーを創り上げることにした。

一族の夏侯恩という架空の人物をでっちあげる。
夏侯恩に預けていた青釭の剣を、劉備軍の趙雲という無名の部将が奪った。
知られていなかったが、趙雲という名将が劉備軍に潜んでいた。

その話を曹操は、世間は信じた。
趙雲という伝説を創り、事なきを得た夏侯淵と夏侯惇がどれだけ喜んだことか。

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